2011年10月19日水曜日

映画「インサイド・ジョブ」プロローグ 


映画「インサイド・ジョブ」

目次

プロローグ アイスランドの破綻

第1部 これまでの経過

第2部

第3部



プローログ 

2008年世界金融危機は数千万人もの貯蓄や仕事や住宅を犠牲にした。
それはこのようにして起きたのである。



アイスランド

人口:32万人

国内総生産(GDP):130億ドル

銀行の損失額:1000億ドル

アイスランドは生活水準が高く、

失業率も政府債務も低い国だった。

クリーンエネルギーに依存し、漁場も割当制で管理している。

2000年に政府は大幅な規制緩和を行い、

これにより環境、そして経済が大打撃を被ることになった。

※誰がどうしてそんな政策を勧めたのか?




アルコアのような外国企業はアルミ精錬工場を建設し、

地熱や水力発電の電気を奪っていった。

同時に政府は国営の3大銀行を民営化した。

これは規制緩和の実験も同然で結果は悲惨だった。

2008年9月

金融システムは暴走し、国を破滅させた。

5年間もの間に、

それまで国外取引の経験もない3行は、

自国GDPの10倍に近い11200億ドルを借り入れる。


※誰がどんな理由で貸したのか?

彼らは自分や友人たちに金をバラまいた。

一大バブルとなった。

株価は9倍になり住宅価格も倍以上になった。


バブルの申し子J・A・ヨハネッソン

彼はロンドンの高級百貨店を買収し、

ジェット機やクルーザー、ペントハウスを購入した。

新聞は、彼が英国やフランスなどで会社を買ったなどと盛んに書き立てた。

でも会社買収に何十億ドルも借金したことは書かなかった。

自国の銀行で借りたことも。

銀行は投資信託を作り、預金者に預け替えるように勧めた。

KPMGのような会計事務所は、アイスランドの金融機関に問題ないとし、



アイスランド議会特別調査委員

「米国の格付け機関も高評価を与えた。

2007年2月格付け機関は、格付けを最高評価のAAAに上げました。」

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政府は銀行と海外を回って宣伝活動さえした。

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2008年末 銀行が破綻すると失業者は半年で3倍になった。

国民全員が影響を受けた。

大勢が貯金を失った。


市民を守る監査当局(金融監督機関)は、何もしなかった。

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君が監督官で弁護士同伴で乗り込むとするね。

銀行に行くと外には19台の高級外国車が止まってるんだ。

構内では19人の弁護士が君を待ち受けている。

君のどんな意見も否定しようと準備万全だ。

※この過ちを防ぐには詭弁を弄した輩をきちんと罰すること。
お咎めなしならどんな不正をしてもやったもん勝ちとなってしまう。

監督官の1/3は銀行の為に働いていた。

これは世界的な問題だ。

NYも同じだろ?


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有名人のインタビュー

今の金融マンの収入はどう?


ポール・ボルカー 元連邦準備制度理解議長
「法外だ。」


2008年8月

IMFは米国を批判できないと聞きましたが?

ドミニク・ストロス・カーン IMF専務理事
「そんなことはない」


ジョージ・ソロス 億万長者 投資家 慈善家



サマーズは後悔を?

バーニー・フランク 米下院金融委員会委員長
「わたしは聞いてないね。」 


重役陣の報酬規制に賛成?

デビッド・マコーミック ブッシュ政権財務次官
「いや」 


金融界の報酬レベルに満足ですか?

スコット・タルボット 金融サービス円卓会議主席ロビイスト
「稼いだのなら」

稼いだ?

「そう思う」 


アンドリュー・シェン 中国銀行監督管理委員会主席顧問
「大衆の損失で彼らは大儲けした。」



リー・シェロン シンガポール首相
「無から有を生めるんだ。誘惑に勝てない。 」




クリスティーヌ・ラガルド フランス経済財務相
「危機前の昔に戻りたいと思う人は大勢います。」




ジリアン・テット フィナンシャル・タイムス紙米編集長
銀行員の匿名メールは多い。

「引用は困るが心配している」 



なぜ徹底した調査が行われないのでしょう?

ヌリエル・ルービニ NY大学ビジネススクール教授
「真犯人が暴かれる」 




大学側は利益相反問題を感じてます?


グレン・ハーバード コロンビア大学ビジネススクール校長
「そうは思わない。」 





エリオット・スピッツァー 元NY州知事、元同州司法長官 

「私の係わった事件で、

監督当局は権限があるのに何もしなかった。」






2008年9月15日

投資銀行リーマン・ブラザーズが倒産を発表。

メリル・リンチの身売りもあり・・・

世界金融市場は大幅な下落を・・・


リーマン・ブラザーズの破綻と世界最大の保険会社AIGの経営破綻は

世界に影響を与えた。

アジア市場にも大打撃が・・・

1日の下げ幅としては史上最大です。


2008年9月16日アジア市場急落

2008年9月18日ロシア取引停止



リーマン倒産の余波で株価は下落続き

全世界で景気が後退し被害額は10兆ドル規模。

3千万人が職を失い米国の債務は2倍になった。


ヌリエル・ルービニ 大統領経済諮問委員会上級委員(1998-2000)


「多くの株式や住宅などの財産が失われ、

人の収入や仕事は奪われ、

全世界で5千万人が貧困ライン以下となった。

この危機は莫大な損害を与えている。」

※老子の教え「与えてから奪う」。
住宅や株式が消えたわけではない。所有者が変わったのだ。
価格は通貨の供給量で変えることができる。
もし、市民の財産を奪うなら、地上げ屋と同じことをすればいい。
最初に美味しい思いをさせ、お金を沢山借りさせ、最後は資産を丸ごと借金の方に取り上げればよい。
銀行だって多額の融資をして損をしている?
別に銀行は現金を貸しているわけでないし、預かったお金を貸しているわけでもない。
ただ相手の口座に数字を書き足すだけだ。
焦げ付いたところで何も失うものはない。
ただ会計上の自己資本比率が悪くなって、困ったふりをしているだけにすぎない。
BIS規制という外国の圧力でやりすぎに水をさされたにすぎない。
暴落前と暴落後、株主がどうなったか確認して見ればはっきりするはず。



危機は偶然ではなくある業界の暴走が原因だ。

1980年代から米国の金融部門は、何度も金融危機を起こしてきた。

毎回 損害が増える一方で金融界は大儲けをしてきた。

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